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大人のピアノ学習者です。 2006年1月より現在の先生に就いて基礎のやり直しを中心にレッスン受講を再開しました。
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レッスン日。

ツェルニーはまだ3,5番を続けている。
手首がまだ硬い。
来週から新たに9番も追加になった。

つい先日、ツェルニー50番のおわりのほうの曲ってどんな?と思いチラリと譜面みてみたら、
なんだか、面白い・・・
なんていうのか、、こういう曲想って、、ベタっていうか、、なんというか、昔のピアノっていうか。
その古臭さの漂うのがいいです。
また、一旦通して弾けるようになると爽快感があります。
チェルニー、結構気に入っています。
は嫌いだったけれどね~。


ヘンデルのソナタ。
きょうは第一楽章のソナタ形式について基本のアナリーゼを教えてもらいました。
このソナタ形式というのはイタリアでよく弾かれていた例えばスカルラッティなどの古典から
ショパンあたりまで継承されている大切な骨格となっているのだそう。
古典ソナタ形式というのは、よくまとまっていて、人間の生理的な感覚にも自然にマッチするような
心地よいものだっていう説明に、納得。
最近ベートーベンのソナタを聞いてみて、ああ、気持ちいいなぁと思ったことがあったから。
このソナタ形式、時代がすすむほどに各構成部のコントラストが大きくなっていくのだそうです。

このように継承され続けた古典ソナタ形式に革命をもたらしたのがリストのロ短調ソナタだそうで、
はじめて、一楽章のみ、その一楽章にテーマが5つとか、入ってくる構造なんだそう。

おもしろいお話を聞く事ができました。
今の先生はこういうことも教えて下さるのでありがたいです。


ゴーリー君はまだ上がらない・・・
ゴリウオークの姿を見てみたい!と思いネットで検索しました。
黒人のお人形。
そして写真をみると、少しイメージがわきました。
そうか、、ズンダ、ズンダ、でいいんだな・・。

ケークウオークのほうも調べてみないとなぁ。

まだまだわたしがやっているのは、足りない、この曲のイメージ、作曲家の意図したイメージに程遠い、
「遠慮がちな」「抑えた」演奏なのだそうです。
まだ音楽と距離をとっている。

確かに。
技術の不確かさへの不安と、注意しながら弾いてしまう事。
それがブレーキになってしまって、、

これを突き破れないとだめなのよねぇ、、、


一度自分の顔も一緒にデジカメで演奏を録画してみなよ、と言われた。
表情がちっとも音楽と一緒に乗っていないから、
自分がどんな顔で弾いているかをみれば、勉強になるよと。

うわぁ~、なんだか想像できてしまう、、、見たくない、、
カチンコチンになって、
ちっともおもしろくない演奏になっているんだろうなぁ。


来週からはシンフォ二アも追加になる予定。

センセ「楽譜はもってるの?」


きたーーーー!!!!
フランス人の、、、「昨日しゃべったことを今日はすっかり忘れている」習性(?)
ひぃぃぃ~~

人の話し聞いていないというか、注意していないというか、、

この前、日本で買いました、と言って楽譜を持っていってみせたじゃない!
センセ、それを自分で手にとってぱらぱらめくって「この版でも使えそうですね、ところどころ他の版と比較して直す必要はありますが」「でもこの版も興味深いですね、他の生徒にも見せたいからコピーとってもいいかな」
と自分でおっしゃったんですけど~~。


まあ、生徒のレッスン進度をちゃんと把握してくださっているんだから、それで充分いいんですけどね。

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昨晩BShi にて、「サウンド・オブ・ミュージック マリアが語る一家の物語」を見ました。

サウンド・オブ・ミュージックはもっとも好きな映画のひとつです。

はじめて見たのは、小学生のとき、テレビで。
当時はビデオもなかったので、何度もすぐには見るというわけにはいかたかったけれど
中学のときに映画館で上映したので、見に行きました。

また同じ頃に、映画のサウンド・トラック版レコードをプレゼントしてもらい、以来レコードといっしょに映画の数々の歌を毎日のように歌っていました。
歌を歌うと、自分も映画の中の大家族の一員になったかのような、楽しい気分になったものです。

映画が伝えてくれたのは、トラップファミリーの団結した家族愛、音楽の楽しさ、オーストリアの美しいアルプスの山々。

映画は家族がナチスから逃れて山を越え亡命したところで終わりますが、実際のフォン・トラップ一家はアメリカに渡り、コーラスの演奏活動を行い、バーモント州に故郷オーストリアにとてもよく似た景色を見出し土地を買い、ロッジを建てて酪農なども行いながら、ロッジの経営をはじめました。
今でも、フォン・トラップ一家の一人が経営を続けているそうです。

その、バーモントのロッジに、千住真理子が訪れてフォン・トラップ一家の次女マリア(現在92歳)にインタビューをしたものが、この番組でした。

鮮やかな草を思わせる綺麗な緑色のチロリアン風カーディガンに、同じチロル風の刺繍の入った白いブラウスを着たマリアが、92歳とは思えない快活な語り口で一家の歴史を語ってくれました。

映画では一家の執事がナチスに密告していましたが、実際あの執事は、ナチス党だったのですが、密かに一家を救ったそうなのです。
「国境が閉鎖される前にアメリカへ行く機会があるのならば、亡命してください」と。
また、「わたしはあなた方のことを報告しなければいけないので、ダイニングでは決して政治の話をしないでください」と。

また、映画では叔父さんが一家の才能を見出して音楽祭に出場させますが、実際には神父さんが音楽の指導をしたそうです。

そのいきさつは、世界恐慌のおりに一家の銀行が破産して全財産を失い、絶望の淵にいた折り、マリアが一家の屋敷に礼拝堂を作り使用人を解雇して数ある屋敷の部屋を神学生に貸し出したそうです。
その部屋を借りたひとの一人がその神父さんで、グレゴリオ聖歌を学んだ音楽家でもあったそうなのです。

オーストリアでは貴族であった一家が、全財産を失い、屋敷を貸して生計を立てる、その後一家のコーラスが評価されてアメリカのエージェントからお誘いがあったのをきっかけにアメリカへ亡命する。
アメリカでの生活は、おこずかいをもてないほどの貧乏だったそうです。
しかし貧乏な生活に文句も言わず、一家の好きな音楽を一生懸命に演奏し、歌い、アメリカ中をバスで演奏旅行しながら大佐とその妻マリア、子供達は全員で力を合わせて協力し合いながら異国の地アメリカで生きた。
一家では普段の生活において、一人一人の特技を生かした役目が与えられていたそうです。
この番組に出ていた次女マリアは編み物担当、家族の靴下などをせっせと編んだそうです。
一家の合い言葉は「一人はみんなのために、みんなは一人のために」。

はじめこのフォン・トラップ一家に家庭教師として訪れたマリアは、その後フォン・トラップ大佐の25歳年下の妻となり、自身の子供も3人もうけ、かつ7兄弟、9人の子供達の母を務めながら、勇気のある決断力とアイデアで数々の窮地を凌いで一家を支えてきたそうです。

現在のバーモントのロッジには、大佐とマリアのお墓もあり、夏にはタングルウッドのように高原で音楽祭を開いているそうです。

そして、そのバーモントのトラップ・ファミリー・ロッジの敷地内に、この番組でインタビューを受けていた次女マリアのロッジもあります。

彼女は40代でパプア・ニューギニアに宣教活動にいき、将来教育の仕事に携わりたい、と希望する現地の子供を82歳のときに養子に迎えたそうです。
番組では成人したと思われるその養子の彼が登場しました。
養母の世話をしながら、養母の謙虚さ、などを日々学んでいるそうです。

次女マリアの快活なしゃべり口、よく笑う、その明るさ、そして、どんな困難な出来事にもその都度受け入れて一生懸命に立ち向かってきた、ということがよく伝わってくる言葉の数々にとても心を打たれました。

サウンド・オブ・ミュージックは多くの人々に愛され続けている映画だと思いますが、このフォン・トラップファミリーの家族愛や勇気に皆心を打たれるからではないでしょうか。
また、もちろんミュージカルとしてもほぼ全曲がヒットした優秀な作品でもあります。

この家族が、今でも実在して、アメリカの亡命地でロッジの経営を続けている、という事実は、ファンにとってはたまらなく嬉しいことだと思います。

もちろん、わたしも、いつかこのロッジに行ってみたい!!!そう思っています。
そして、ザルツブルグのサウンド・オブ・ミュージックツアーにも参加してみたい・・
それは、ファンにとっての夢です。

映画に出演した俳優達も、まるでこのフォン・トラップファミリーのようにとても仲が良く、いまだに親交を続けているのだそうですね。
わたしなどは、この俳優達の、下の子たちくらいの世代ですよ。
なんだかすごく嬉しいです。。。(笑)
同世代で人生を生きているんだなぁ。
遠い世界のようで、心にはとても近い世界。
こういう映画の思い出があるって、幸せなことだと思います。


この番組の司会を担当した千住真理子さんも同世代ですね。
中学か高校のときだったか、日本音楽コンクールで優勝してとても話題になりました。
美人(なのか???)の慶応学生、ということでも話題になったと思います。

その彼女が、番組の最後に、お兄様(千住明さんとおっしゃるそうです)の作品だというバイオリンの曲を披露してくれました。

お祖父様が亡くなったときに、兄上が初めて作曲した作品だそうです。
ご本人は人前で披露するようなものではない、とおっしゃったそうですが、千住真理子さんにとっては家族を想う、とても心にしみる曲である、ということで、披露されました。

美しいメロディーでしたが、なによりも、千住真理子さんの演奏は、心の底から訴えてくるような家族への想い、人間の想いに溢れていて、とても心打たれました。
感動的な演奏でした。




ところで・・・
この番組、是非とも録画したかったのですが、、
なんと、実家ではつい先日、録画のDVDを取り替えてしまったところだったのです!
テレビをデジタル対応のものに切り替えて、DVDもブルーレイという高画質のものにしたのです。
それで、まだ取説を全く読んでいなかったわたし、、DVDが扱えないのであります・・(涙)
これからゆっくり扱い方を覚えていかなければなりませんが、、、
すごい複雑そうで、、(←メカオンチ)不安です。

でも、年末~新年には録画したい番組が色々あるので、絶対に間に合わせます!

ちなみにこのブルーレイというのは、対応機器でないと再生できないそうですが、
もちろんパリのDVDは対応しておりません。
でも、通常のDVD対応モードでも録画できるそうなので、二通りに焼くつもりです。

また、昔のビデオテープからブルーレイに落として焼くこともできるそうで、
昔懐かしのビデオをすこしずつ、DVDに保存してゆきたいと思っています。


昨晩、20世紀バレエ団創始者のモーリス・ベジャールが80歳で亡くなったそうです。

最近、若い頃に聞いたりみていた芸術家が次々にこの世を去って、、

自分も歳をとったんだなぁ、、。

ベジャールのバレエは、当時、初来日時??
東京文化会館に来日公演したときのテレビ放送を録画して、
そのビデオを何度も何度も、繰返してみていました。

生で見る機会はとうとうありませんでしたが。

入魂のアダジェット、ジル・ロマンが踊っていた、
若かりし頃、あれをみて涙さえ出たものです。

ベジャール氏、大切な、思い出をありがとうございました。


ベジャール氏のご冥福を謹んでお祈りさせていただきます。

Schumann:
Allegro op.8
Kreisleriana op.16

Chopin:
Prelude op.45
Ballade No.2 op.38
2 Nocturnes op.27
Scherzo No.3 op.39
Polonaise No.6 op.53 "Heroic" 


アンコール

ショパン・雨だれのプレリュード
      エチュード「革命」
      バラード1番
リスト・  超絶技巧練習曲10番
ショパン・子守唄


家に、日曜日のシャンペンが残っていたので、気は抜けておりましたが、前祝いに一杯浴びてゆきました。
お腹がすくだろうと、生ハムとオリーブもむしゃむしゃ頬張っていざ、シャトレ座へ!!

今回のコンサートの後味は、思ったよりもずっとスッキリとしていました。
昨年のコンサートがかなり消耗したので、この日も、少し心配だったのです。
月曜日は自分がなにやら鬱々していたんですよね。気分がすぐれないというか。
だからポリーニのコンサートに向かう気力があるのかどうか、不安でしたが、、、

その心配をよそに、コンサートの後味はまったく、すっきり。
今年のコンサートは、
華麗な、
ゴージャスな、
そしてエレガントな
演奏会でした。

プログラムによってこうも変るものなんですね。


昨年のリストロ短調ソナタは、それはもう、ヘビーでした。
あまりにもドラマチックで感情を揺さぶられ過ぎ、ぐしゃぐしゃに泣きました。
そのあとも1週間くらいは、まるで恋煩いのような気分で
他のピアノなどまったく聴く気が起きませんでした。

リストのせいですね。
きっと、ロ短調ソナタが壮大すぎるのですね。



シューマンは普段まったく自分から聞く事のない作曲家です。

まあ、なんと美しく、左手が鳴るのでしょうね、、、
まるで、コーラスを聴いているようでした。
ポリーニが鍵盤に手を置くやいなや、あのピアノの蓋の開いた、箱のなかから、
オーケストラや合唱隊がとび出てくるかのようです。

クライスレリアーナの最後のほうでは、
まさにゴージャスな、ポリーニ音響が堪能できました。

シューマンって、、、とても情熱的なんですね。


幕間の休憩にはじめてバーに行って見ました。
ポリーニにもう一度乾杯!ということで、
今度こそは気の抜けていないシャンペンを頂きました。
この夜は、1番よい席を買っていました。
この席だと、バーもすぐそばです。
こうして少しバーのあたりをウロウロしていると、なかなか綺麗な彫刻の飾りが沢山してある、素敵な建物なんだなぁと発見。(今更です・・・)

シャンペンをのんで顔を赤くして、いい気分。
いい気分のまま、さあ、ショパンです!


ショパン

このプレリュードは、わたしが日本で持っている楽譜の、最後に載っているプレリュードで、25番としてあったような。
雰囲気だけ、ちょろりと弾いてみたりして知っていたのですが、きちんとした演奏で聞くのは初めてでした。
ポリーニ王の演奏で聞けるなんて、うれしゅうございます。感激でございます。

スケルツォではこの3番が1番好きなのです。だから、嬉しかった。

夜想曲はほんとうにしっとりと静かに歌い、美しかったです。

バラード2番、あの激流に入る前までの、静かに長々と続く和音のメロディーですが、
こうしてポリーニ王の演奏を聞いていると、
モノトーン??となりがちのようなこの部分が実は、
ものすごく饒舌に沢山のことを語っているのだなぁと、思えました。

激流部分はさすがのゴージャスな大音響でした。
こりゃ難しそうだなぁ・・・。手が4本ないと弾けないんじゃないの??と思うほど
すごく沢山のメロディー、和音の層が感じられましたが、、、
ポリーニは2本の手で弾いているのですよね。(当たりまえじゃ!!)


英雄ポロネーズ。
なんだか、すごいものを聞きました。
あの、オクターブの左手ユニゾン??
あれ、凄かったですよ。
ドドドドドドドドドドドド・・・・・・・・・・・・・・!!!!!

っとね、大波かなにかがうねりながら押し寄せてくるかのようでした。

黄金の轟音音響が会場に鳴り響きました。キラキラキラと。


今夜のマエストロは、とても体調がよいのでしょうか、気分がよかったのでしょうか、
なかなかのサービスをしてくださいました。
こんなに沢山のアンコールを聞いたのは、初めてです。

しかし、、、、バラード1番。
これは、以前にも一度聞いた事がありますが、、やっぱり、、、これだけは、違和感を感じる。
わたしがオカシイのかな???

なんだか、ものすごいスピードで通り過ぎるような気がするんですよ。
まるでそうそう、ポルシェでエンジン全開で通り過ぎるみたいな・・・
なんだか、息をつく暇がないみたいな。。。
はれーーーーー??とっている間にもう、ずんずん進んでいきますから。

わたしがトロイから、余計にそう感じるのでしょうか・・・。

ポリーニ王、お願いです、もう少しだけ、庶民にもわかるように速度を落としてくださいまし、、、。

リストの10番。
いやーーーこの曲はいいですよねぇ。
(って多分10番だと思いますが・汗)

リストになると途端にに同じ華麗でも、「劇的」なものになります。
やっぱりこれメインでやられちゃうと、、、揺さぶられすぎて消耗するんだろうなぁ。

やはりこのあたりでももう聴衆、興奮しています。

このあたりからもう会場総立ちで、
ポリーニに狂ってます。
皆、「もう一度!もう一度!」とアンコールをせがみます。


最後に子守唄、美しい音の粒をキラキラと聴かせて下さいました。

会場はほぼ全席満員でした。そのほぼ全席が総立ちになってあちらこちらからブラボーをキチガイのようにみなさん叫んいました。


ポリーニは、とってもにこやかなんです。
色々な席をぐるりと見回して、コンタクトとっておられます。
そして、反応がよいのです。
にこやかに聴衆に応じているんです。
とっても可愛いです。
親しみやすそうなお人柄が感じられる瞬間です。


今年のシャトレ座は、舞台裾へのドアが、普通に、舞台のはじにありました。

昨年などは、黒い壁にドアがあって、演奏家が聴衆に背中をむけて楽屋へ入っていったのですが、
やはり、あのヘンな設定は、、、工事中かなにかだったのでしょう。


来年はパリには来ないんだなぁ。
調べてみたらウィーンやイタリアやロンドンでは沢山プロジェクトがあるのに、
なんでパリだけ、、、

一度、ポリーニ王のノーノなど現代曲も聞いてみたいなぁ。。。


マエストロ、お元気なお姿で変らずのゴージャスな演奏をありがとうございました!!!
まだまだまだまだまだーーーーーーーーわたしたち聴衆のために、お元気で活躍してください!


シャトレ座にブレンデルを聞きに行きました。

これまで一度もきちんと聞いたことのないピアニストでしたが、
今回はじめてコンサートに行って見ました。



プログラム


第1部
ハイドン ピアノソナタ 20番 ハ短調 Hob.XVI
ベートーベン ピアノソナタ 31番 変イ長調 OP110


第2部
シューベルト 即興曲集 D.935   第1曲 第3曲
モーツァルト ピアノソナタ 第14番 ハ短調 K457 

とても美しい音の、とても美しい演奏でした。
思索的な、ロマンチックな、そして伝統的なヨーロッパのピアニスト、という感じがしました。
すべての曲が思索的に歌われて、詩篇を読んできかせてもらっているような、そんな音楽でした。

ハイドンの2楽章は、まさにポエム。
ここまで詩を歌うことができるなんて、それも十分に吟味して丁寧に歌われているという印象です。
2楽章のいっとき、美しく、静かに音楽が奏でられていました。
ハイドンってこんなに美しかったのか・・・。

ベートーベンのこのソナタは説明書きによると、
誰にも献呈されていない唯一のソナタ、
あたかもベートーベン自身に捧げたかのような曲
とあります。

苦悩が、、、痛々しく伝わってきました。
苦悩している、という言葉がぴったりの表現。
決して激しいとか華やかな、というスタイルではありません、
ダイナミックなんだけれども重みと深さのあるダイナミックさ、といったらいいんでしょうか。
つねに背景に思慮深いものを感じるのです。

すばらしい大曲をすばらしい演奏で聴かせていただきました。


そして第2部。
シューベルト。
もうもうこれはまさに、詩篇です。
なんてロマンチックな、詩篇でしょうか。
これがヨーロッパの音楽とでもいうのでしょうか、
思索の過程を見せてもらってでもいるかのような、、、
こういう美しさというのは、初めて聞きました。

ブレンデルは今までとっつきにくかったイメージがなぜだかあったのですが、
こうして思い切ってコンサートにでかけて、よかったです。

最後のモーツァルトは、ときどきモーツァルトがヒステリックになっている?と思うような
部分がありましたが、わたしの感じ方がちょっとヘンだったのかしら。

しかし、最後をモーツァルトで〆るというのは、なんだか凄いなぁと思ったりして・・。

アンコールは1曲。
とても綺麗な曲でしたが残念ながら曲名を知りません。
多分シューベルトあたりかな?
歌曲っぽいようなフレーズがあったりした気がしたので。。。
これもとても美しかった。


去年のある日、YOU TUBEでリストのダンテを探していました。
ブレンデルの演奏があったのでそれを聞いたのですよ。
それがとても素晴らしかったんです。
他にもいくつかビデオはあったのですが、ラザール・ベルマンとか。

ブレンデルの演奏は、これまでに聞いたいくつかの演奏とは違って、
(轟音のように激しくてダイナミックな演奏とか)
ダイナミックで力強いのはもちろんなのだけど、
その上、非常に品があったというか、
哲学的な思索を感じるものだったのです。
とても感動しました。
これがとても気に入って、
その場でよし!と勢いのまま、クリーーック!!シャトレ座!と券をオンラインで購入したのでした。


行ってよかった・・・。


ところで本日初めて!!認識したのですが、、、

ひょっとして席によって違うのか????

実は、、、シャトレ座、、、メトロの音が聞こえます。

ええっっマジで?!ここ、コンサート会場ですが?
今ブレンデル氏が弾いておられるのですよ、と、びっくりしました。

静か~なハイドンとか、シューベルトが奏でられている最中にですよ、
地の底から響いてくるようなゴォォォォォーーーーーーーーーーーーー!!

という音が・・・
メトロです。
こういうことはよくあります。
メトロの音が聞こえるアパートとか。
でも、、、コンサート会場で、、
これには驚き。

今さらやっと気付く自分にも、、、


演奏家はこういうの、嫌がらないんでしょうか。
謎。。。。。。。
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